プラスチックによる海洋汚染を防止するための国際的活動が拡充しているが、今日読んだ環境ジャーナリストの枝廣淳子さんから学んだことを述べて見る。
5月31日、「プラスチック資源循環戦略」が政府より発表されている。この内容は日本としてもかなり積極的なものとなっているようだが、廃棄物として回収されたプラスチックを再利用する方策の一つとして、熱源として利用するというものが含まれているのは、温暖化ガスであるCO2の排出をすることになるから慎重に対応すべきだという趣旨の主張をしておられる。その一部をコピーすると、
『この冒頭に書いてあるように、プラスチック廃棄物へのアプローチは、
・まず、「減らす(リデュース)」、
・そして、「再利用する(リユース)」、
・そのうえで、リサイクルのために「徹底回収」し、
・リサイクルする、というものです。
リサイクルには、大きく分けて、3種類あります。
・熱で溶かしてプラスチック素材・製品にする「マテリアルリサイクル」
・熱やガスを用いて化学的な方法で分子レベルに戻して原材料として用いる「ケミカルリサイクル」
もう1つのリサイクルが「熱回収」と書いてある、「サーマルリサイクル」です。廃棄物として燃焼するが、その際発生する熱を有効利用する、というものです。
日本では85%を超えるプラスチックの有効利用率で、それは高いと考えられますが、よく見ると、その多くが「サーマルリサイクル」です。つまり、燃やしてしまっているわけです。
日本は以前から、他の先進国に比べてサーマルリサイクルの割合が高いと指摘されており、「熱の有効利用をするからといって、燃やしてよいのか」という意見もあれば、「分別不能な汚れたプラスチックごみなどは燃やすしかない」という意見などもあり、あちこちで議論になっています。』(引用ここまで)
日本では回収したゴミが再利用に回されることが多いとされるが、これは地球温暖化対応としては大きな問題となる。これまでにも、効エネルギー日記で、バイオマスの熱利用にも疑問を呈してきたが、バイオプラスチックだから許容できると言うものではないと思っている。これから廃棄プラスチックへの対応策を日本がどのように具体化するかが大きな課題となる。世界から非難されないようにしなくてはなるまい。