雑記帳

エネルギー関連中心に気が付いたことのメモ

■通年採用

経団連が採用を通年化する方向に向かうとしている。だが、経団連を構成する企業での採用というのは新卒学生を対象としている。だが、新卒であったとしても、通年化するためには職務というものを明確に規定できる企業組織が確立されなければ、単なる採用時期の競争だけになったしまう。

昔米国の企業で研修を受けたときに、幹部候補生である大学卒の採用であっても、採用不採用の決定権限は人事部ではなく、各現場の所属長にあるということを知った。日本の場合、基本的能力があって人柄の良い人が基準になる場合が多いが、米国の場合には、あるポジションに即した専門能力、適応力を持つかどうかが先に来る。だから、日本のように多くの職場を経験させるのではなく、専門性を伸ばすことが重視される。給与の額も専門性を基準にしてきまるので、専門性と処遇の釣り合いがとれないと、他企業に移る可能性が高くなる。

通年採用が円滑に行われるためには、企業の職務基準がいまよりも具体的に定められる必要があるだろう。そして、新卒優先ではなく、ある年齢範囲であれば、他企業からの引き抜きも許容されなければならないだろう。