雑記帳

エネルギー関連中心に気が付いたことのメモ

*日本の原発八方塞がり

日本は1950年代の原発導入期から高速炉建設を核燃料サイクル政策の中核と位置付け、原型炉として「もんじゅ」の開発を進めていた。ところがトラブルが続き、成果がほとんどないまま2016年に廃炉が決まった。その廃炉もトラブル続きで、燃料の取り出しが難航している。

それに代わるものとして日本が参画したのが、仏主導の次世代高速炉実証炉「アストリッド」計画だった。日本は同計画に約200億円の研究費を支出してきた。ところが、高速炉研究を共同で進めてきたフランスが、ウランが余る現状から建設計画を凍結する方針を示した。日本のサイクル政策は完全に行き詰まっている。これまで国内で稼働してきた原発の使用済み核燃料の保管場所もなくなりつつある。現在は水を張ったプールに保管しているが、発熱が少なくなったものをキャスクに入れて地上に保管する方向が検討されているが、その安全性の基準がまだできていない。

今後既存の原発が再稼働すると、折角増えてきた太陽光や風力などでの発電がよくせいされることになる。ウラン燃料も輸入しているのだから、エネルギー安全保障から見ても再エネ容量を増やさなくてはならないのだが、それに支障が出る。原発は順次減らすのが、日本の将来のためになるだろう。小型原発の開発がエネルギー政策に出されるようだが、それも止めたほうが良いと思う。